犬のフィラリア症は犬糸状虫(フィラリア)という寄生虫が原因で発症する病気です。犬の心臓や肺動脈に犬糸状虫が寄生することにより、血液の流れが悪くなり、最悪死にいたることもある様々な身体の不調を引き起こします。
フィラリアの予防はスポット(垂らす)タイプとチュアブル(おやつ)タイプ、錠剤タイプ、注射タイプなど様々な予防薬があります。
基本的にはどのタイプも1ヶ月に一回の投薬が必要となりますが、注射タイプは一年間通年での効果を発揮します。
メリット :食物アレルギーがある子でも可、垂らすだけで良い、投薬が苦手な子に使用しやすい
デメリット:滴下した場所がベタベタする、他の子に舐められてしまう、皮膚疾患がある場合は使用が難しい、使用後すぐのシャンプーができない
メリット :おやつ状なので食べやすい、皮膚疾患があっても使用可、すぐにシャンプーができる
デメリット:チュアブル(おやつ)タイプのため錠剤より食べやすいが食べてくれない場合もある、吐くことがある、食物アレルギーがある場合注意が必要
メリット :食物アレルギーや皮膚疾患がある子でも可
デメリット:飲んでくれないことがある、吐くことがある、ご飯やおやつに混ぜるなど工夫が必要
皮下注射で投与するタイプの薬です。効果が1年間持続するため、通院の手間や飲み忘れのリスクを回避する事が可能です。ただし少なからず副作用のリスクがあるため、犬の状態をよく見て接種の検討をする必要があります。
フィラリア症とは蚊を媒介してフィラリアという寄生虫が血管から侵入し、心臓(右心室)や肺動脈に寄生することで起こる循環器疾患です。
フィラリアが寄生することで血流が悪くなり、放っておくと死に至る可能性もある重篤な病気です。
咳が出る、呼吸が苦しくなる、元気がない、動きたがらない
重度になると腹水、血尿
予防薬の働きは感染を防ぐものではなく、血管内に入り込む前のフィラリアの幼虫を駆除するためのもので、犬の場合は予防薬により100%予防ができます。成虫になる前に予防すれば感染を0にでき、そのためにも定期的な投薬が必要なのです。
予防薬はノミ・ダニ予防も一緒にできるオールインワンタイプもあります。
毎年投薬を始める前にすでにフィラリア症に感染していないか調べるための血液検査が必要です。(通年予防でない場合)
犬に最も多い症状ですが、猫にも感染する可能性のある感染症です。猫の場合症状がわかりづらく、気付かないまま進行することが多くあります。
また犬よりも検査などによる診断が難しく、発見が遅れる場合もあり、症状が出た時にはすでに重篤な状態に陥ってる場合が多く、急死することもあります。
室内でも蚊に刺される危険性は充分にあります。うちは室内飼いだから大丈夫、ではなくしっかり予防してあげましょう!
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